水中写真AtoG

水中写真AtoG 第1回 知らないと危険「カメラのOリングにグリスは塗るべきなのか」問題

はいさい!

プロダイバーになってもうすぐ10年。

初めて水中カメラを持つ人へのアドバイスから、僕のこだわりが強すぎてほとんどの人に伝わらないような話まで、思いつくまま好き勝手にお伝えするコーナー「水中写真 A to G」始まりました!

とりあえず一回書きなぐって更新するんですが、適宜加筆修正していくもんだと思って読んでください。

次に見に来られたときには、丸っと反対のこと言ってたりるすかもしれません笑

7/31 加筆
お客様に、ネクサスじゃない私のカメラは?と質問がありましたので加筆しました。


第一回目に取り上げる題材は、

「カメラのOリングにグリスは付けるべきか問題」です。

長年フォト派のゲストを見て来てずっと思っていたことがあります。

「なんでもかんでも塗りたくるもんだと思ってた」とか

「ガイドに、塗らなくて大丈夫って聞いた」とか。

意外と正解を知らない人が多いんですよね。

正しくは、【塗るべき時とそう出ない時がちゃんとある】です。

数年前に、お客さんからYouTubeに上がっている某ダイビングフェアのオリンパスブースで行われた講演の動画を見せられたことがあって、

「こんなこと言ってますが本当ですか?」と聞かれたんです。

その動画、探しきれなかったんですが、

講師の人が手にオリンパスのシリコングリスのチューブを持って、

「このグリスを1年後まで持ってる人はダメだ!使い切るくらい濡らないと!」みたいなこと言ってるんです。

あまりに衝撃的すぎて記憶が言い方盛ってると思う^^;

で、

「このチューブのグリスでは足りない!ボトルで買って使うべきだ!」と5,000円くらいするグリスボトル指して声高に言うです。

で、その講師の前で席に座って並んでるなんも分かってなさそうなおじいちゃんたちが、ウンウンうなづいてる・・・。

ちょっとやばい光景が戦慄だったんです笑

でも、この講師の人が言ってることは正しくて、

GoProやTGのハウジングなど、蓋を閉めるときにゴムが擦れる場合、グリスはしっかり塗るべきなんです。

蓋を閉めるときに、Oリングが滑らないと捻れて水没の原因になるわけです。

最初は良かったのに深く潜ってみたら水が入ってきた、なんてこともちゃんとグリスを塗っていれば防げます。

INONのストロボもグリスは塗るべきです。

たまに、キュッキュッてなるまで放ってる人がいます。

蓋を閉めるときにOリングがはみ出て水没の原因になることがあります。

ちゃんと塗ってさえいれば、イノンのストロボはよく出来た構造なので、半分しか蓋を閉めてなくても水没しません。(褒められたもんじゃないけど、なんども経験済み)

逆に、ネクサス製の一眼レフ用ハウジングなど、ただ挟むだけのOリングの場合はほぼグリスを塗る必要はありません。

言ってしまえばメンテナンスの必要もほぼありません。

たまに「砂が間に入った」と言ってOリングを外して綺麗にしようとする人がいますが、

やめてください。

角の多いハウジングの溝に一度はまって型がついたOリングは、外してしまうと二度と元の形に戻りません。

例えばオーストラリア南部の白い砂は、日本のさサンゴ由来の砂と違って石灰質でとんでもなく粒子が細かいんです。

ハウジング開けるとめちゃくちゃOリングの隙間に入ってます。

なんなら、もう3年経つのに未だに残ったままです。

それでも僕は何もしません。

一眼レフのハウジングは、メンテナンスをする人ほど水没の頻度が上がると思っていいです。

ゲストを見ていると、到着日の朝、丁寧にOリングを外して持ってきて、一から組み立てている人はだいたい水没してます。

不思議なくらい、Oリング外して持ってくる人って水没します(笑

Oリング外してるの見たら、それただのフラグです(笑

僕なんか今のハウジングを手にしてから5年以上立ちますが、一度もOリングを外したことはないですし、なんならここ2年くらいグリスすら塗ったことがありません。

一般のダイバーと比べてはるかに使う頻度の多いこの僕が塗らなくても大丈夫なので、本当に塗らなくていいんだと思います。

心配な方は、人差し指の腹にちょこっと、米粒くらいのグリスを付けて親指と合わせてグリグリした後、人差し指でOリングの中央を一周、もう一度親指とグリグリしてからリアウインドウのOリングが当たるところを一周塗るだけで十分です。

自分のハウジングのOリングにグリスを塗るべきかどうか分からない方は、蓋を閉めるときに、Oリングが擦れるのか、挟むだけなのか、ハウジングの構造を見れば簡単にわかると思います。

ちなみに、グリスはメーカーに合わせたものをちゃんと使ったほうがいいですよ。

皆さんも、正しいグリスの塗り方を覚えて水没するリスクから逃がれましょう!


7/31 加筆

ネクサスのハウジングは本体の溝にぴったりとOリングがはまっていて一切の隙間がないので、外さずににいた方が余計なトラブルを起こさずに済むのですが、某S社などのハウジングは、溝の中でOリングが動きます。

ダイビングが終わってすぐに蓋を開けると、溝の中に海水が浸水してしまいます。それを放っておくと塩が結晶化して出てきてしまうので、毎回ちゃんと手入れをした方がいいです。

TGのOリングもそうなのですが、グリスを塗るときに指で挟んで引っ張るので、そのうちゴムが伸びてきてしまいます。。また、真っ赤な新品のOリングがいつの間にか薄ピンク色に変色ことがあります。この劣化に気付かずそのまま使っているゲストがたまにいらっしゃいます。適宜Oリングを交換するようにしましょう。