魚類の産卵まとめ 2023年5月から6月まで | 2023/07/05

はいさい!
ずいぶんと久しぶりの投稿になってしまいました。
今年も5月の中頃から6月まで続く、ゴリラハウスが一年で一番忙しい時期を乗り切ることができました。
この期間にワタクシ誕生日を迎えまして、とうとう35歳になりました。
年齢を聞かれるたびに「今年で35歳です」と返答しているうちに
いつの間にか短くなって「35です」と答えるようになっていて
てっきり今年で36歳になるもんだと思っていたんですが、
思いがけず1歳若返りました。
#若返ってはいない


今年も水温が上昇してくる5月の中頃から本格的にサンセットダイビングをスタート。
毎日魚類の産卵を見ながら、サンゴの産卵が狙えそうなタイミングでは両方狙う贅沢スタイルを楽しむのがゴリラ風。
時々、サンゴの大産卵狙いでナイトまでいっちゃうハードスケジュールが織り交ざるアツい生態観察シーズンが続きました。

この時期は、サンセット狙いで来ゴリする方が多い中、
たまたま来たらサンゴの産卵に当たっちゃう初めましての方も以外に多くて、
1年で一番ボクが生き生きしている時期です。

昨年に引き続き、水中カメラマンの阿部秀樹氏にもお越しいただきました。
よりによって大型台風が接近するなんていう事態に見舞われつつも、
どうにかこうにか走り抜けてきた約1か月半を簡単にまとめたんでご紹介。

例年通り、キンチャクダイ科の産卵は
すべてのポイントにおいて種ごとにハーレムの規模を確認して把握してあります。
遅刻さえしなければ100%お見せできます。
新たなポイントの開拓もちょこっとしたので、
これでもう全方位どの風向きが吹いてもサンセットいけるようになりました。

一番見やすいナメラヤッコ

朱色が映えるアカハラヤッコ

比較的水深が落ちるけど黄色がいいよね、ヘラルドコガネヤッコ

恩納村で見られる基本のヤッコ4種の中では比較的撮りにくいけど
一番映えるのはやっぱりスミレヤッコです。
阿部さんに「ビーナス」の学名を教わってから更に好きになりました。
おすすめです。

未だにヤッコ類の産卵を見つける度に撮影しているボクですが、
そろそろ卒業しないと違う種にまったく進んでいけないというもどかしさ。。。
卒業したくても。まだ撮影していないキンチャクダイ科の仲間たちも他にいるわけで・・・
その中でもずーっと恋焦がれているのがロクセンヤッコ。
いつも深いところをいちゃいちゃしながら通り過ぎていくのを何年も遠目に見逃していました。
一回、今年こそはと本気出して追いかけてみたんですが
ひたすら-30mを泳ぎ続けていくので早々に諦めました。
装備を揃えて行かないと戦えない相手です。

ヤッコに続いてボクを悩ませる存在、それがオジサンです。

このオス、体が寄生虫だらけなんですが
この根で一番強いオスなので多くのメスを抱えてます。
近くで隙を狙っている若くて綺麗なオスはいつもこいつに追い払われてます。

その、たくさんいるメスの中に1匹ひと際赤い個体がいて

どうしてもこのメスの産卵が撮りたくて狙うんですが、
後ろからだったり、下からだったり、納得のいく写真はなかなか撮れず。

何日も何日も捧げて、もういい加減諦めようかと思った矢先に
あろうことか別の根で綺麗なオスがハーレムを抱えている根を見つけたりして・・
#オジサンの呪縛

[ヤッコとオジサンのせいで追いかけられていないシリーズ]
ハナミノカサゴ。

何度か産卵前のペアリングは見てるんですが、
前もって日が読めないので見つけたときにはもう満身創痍。
いつもエア残ってません。

テンジクダイ系のハッチも相変わらず見られてなくて・・・
絶対今夜やるじゃんっていうのだけはかれこれ3年観察してきてるので
ほぼ分かる(と思ってる)んですが。。。いかんせんエアが残ってない。

まじでいい加減オジサンやめよう。

何年もずっと気にかけつつ、先日たまたまハッチしている個体を見つけたので
今季真剣に追いかけているオトヒメエビ。
これもオジサンのせいで見られておらず。
卵小さすぎてクマノミみたいに「僕たち今夜ハッチしますよ!」って顔が分からない。

[産卵は見られるけど撮影できないシリーズ]
ニセモチノウオ。映え体色なのでなんとか産卵捉えたいんですが、
早すぎ無理ゲです。

メスのお腹見て発狂してください。

撮影できないでお馴染み、メガネゴンベ。
一昨年に撮影法を編み出して奇跡の一枚を撮影出来て以来全く挑戦してません。
反射神経必要なので20代じゃないと無理っす。

無理だと分かっていてもついつい挑戦しちゃうホシゴンベ。
メガネゴンベより更に無理。
ゴンベ類は大型になるほど飛距離が伸びる傾向にあります。

大きさと飛距離に関するゴンベの法則から推測してメガネゴンベより撮りやすいかなと見せかけて
3Dの動きが入ってくるのでメガネゴンベより全然撮るのが難しいサラサゴンベ。
次こそは撮れるんじゃないかと毎回見つける度にチャレンジするんですが、ほんと撮れません。
ゴンベと対峙するときはいつも「宝くじ買う人ってこういうことかな」って想像してます(アタッタラーの呪い

[婚姻色は見たけど産卵の観察は保留しているシリーズ]
そういえば3年前に八丈いったときにナミマツカサの婚姻色見たことを思い出し、
意識してたら気づいたベニマツカサの婚姻色。
結構明るい時間から婚姻色出ててしばらく観察したけど、じれったすぎて放置中。

この写真は婚姻色ではないけど
結構遅い時間に全く別物の模様になっているのを確認したクラカケエビス。
ぱっと見では誰だか分からず、すぐに体色が戻ってようやく認識できたほど。
光に敏感すぎて撮影断念。
去年産卵を見たかも!って思ったけど、たぶん違うね。

ところで、昨年初観察したキハッソクの産卵。
結構頻繁に産卵しそうな日はあるんですが、
あれこれ狙うついでにしては深いので今年は全く追いかけてません。
これだけ狙うというのなら結構面白い産卵だと思います。
いつの日か、浅い水深のハーレムを見つけるその日まで保留!

これまた昨年初観察したクロハコフグの今年の状況はというと。
今年はお客様がいらっしゃる時に限ってタイミングよく産卵が見られるので(←言い方)
自身ではまだ撮影していないんですが、
これまでボクが観察したことある魚類の中でいっちばん愛らしい求愛します。
まじで胸キュンします。人によってはキュン死です。
産卵も面白いのでインスタのリール見てね。

今一番撮りたい種類なので毎日観察してるんですが、産卵しない日もとにかく愛らしいことしてます。
たまらん。
タイミング的に次は今日か明日なので狙ってきます。

初夏に立て続けに産卵が見られて、3年目にしてついに完全に把握した!
と確信したはずだったゴマチョウチョウウオ。
最盛期に全然見られなくなって、逆に深い謎に包まれてしました。
かと思ったら産卵期の終わりかけにまたちょろっと見られました(モウワケワカラン

チョウチョウウオ科は今年もカガミチョウチョウウオしか観察できておらず、
未だに謎が多いグループです。
昨年はフエヤッコ、今年はヤリカタギに挑戦を続けたんですが空振り続き。
最盛期にゴマチョウチョウウオが見られなくなったことが
かなりヒントになっているんじゃないかと思ってます。
検証のために早く今年の夏終わんないかなって期待してます。
#夏はまだ始まったばかり
すでに来年が楽しみなんですが、まだもう少し産卵見られそうなので最後まであがきます。